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RAGとは?生成AIを使った業務効率化の新たな一歩

紙書類のデータ化やデジタルマニュアルの整備、蓄積したデータの活用、生成AIの活用など、昨今の業務効率化は目まぐるしいスピードで進んでいます。
しかし、「〇〇が書いてあるのはどのドキュメントだっけ…?」「新しいツールを導入したけど質問が絶えなくて逆に手間…」「データは貯めてあるけどどう使っていいのやら…」などなど課題を抱えてる方も多いのではないのでしょうか。

生成AIのビジネス活用が進展する中で、こういった社内情報や自社に蓄積された最新情報を活用することへのニーズは高まっています。実はそれらのニーズは、生成AIの『RAG』という方法で解決できるかもしれません。RAGを用いることで、生成AIが社内情報などに基づいた回答を行うことができるようになります。

また、生成AIが事実に基づかないもっともらしい回答を生成する「ハルシネーション」を低減させることにもつながります。
本記事では、RAGの基本から実際の業務での活用例、そして注意点までを詳しく解説します。

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、情報検索とAIの生成を組み合わせた技術で、日本語では「検索拡張生成」と言います。簡単に言うと、登録された大量のナレッジベースから必要な情報を検索し、その情報を基に新しいテキストを生成することができます。例えば、図書館で本を探して、その本の内容を要約してレポートを書くようなものです。

つまり、生成AIのナレッジベース内に社内に蓄積したデータやドキュメントを入れることで生成AIがそれらのデータを基にした生成を行ってくれるのです。

RAGを使うことで、通常の生成AIでは持っていないデータを元に生成を行ったり、より正確な生成結果を得ることができます。
そういった特性を活用し、以下のような使い方をすることができます。

  1. 情報検索の効率化
    大量のデータから必要な情報を迅速に検索できます。
    マニュアルや資料などのドキュメント中から欲しい情報をすぐに見つける事ができます。
     
  2. テキスト生成
    登録された情報を基に、新しいテキストを生成したり、ドキュメントの一部を抜粋して要約する事ができます。
     
  3. 質問応答
    ユーザーの質問に対して、ナレッジベースを参照した正確で適切な回答を自動で行う事ができます。
     
  4. データ分析
    蓄積したナレッジベースを参照させることで、それを基にした分析をする事ができます。顧客や取引先の情報を入れて企業分析をしたり、売り上げの内訳から製品に関する分析なども可能です。

では実際に、業務でどのように活用できるのでしょうか?一部の例をご紹介します。

  1. 管理・カスタマーサポート
    FAQデータベースから情報を検索し、ユーザーの質問に対して適切に回答します。
     
  2. マーケティング
    過去のキャンペーンデータを基に新しいマーケティング戦略を立案したり、製品資料を抜粋した文章を作成します。
     
  3. 営業活動
    お客様が欲しい情報が書かれているドキュメントをすぐに見つけたり、過去の営業情報や顧客情報に基づいて、傾向の分析や、効果的なアプローチ方法などを提案します。
     
  4. 生産計画
    過去の生産・販売データを基に、需要予測や在庫管理の最適化します。
     
  5. リスク管理
    過去のリスクデータを参照し、リスク回避策を提案します。

様々な業種で活用できる便利なRAGですが、導入する際には以下のような点に注意が必要です

  1. データの品質
    元となるデータの品質が低いと、生成される回答の品質も低くなります。
    データの正誤の確認や定期的な更新が高品質な生成のコツです。
     
  2. プライバシーとセキュリティ
    企業情報や個人情報を扱う場合は、適切なセキュリティ対策が必要です。
    データへのアクセス制御を設けるほかに、気軽にデータ活用ができる分、上記のような情報を使った生成結果の取り扱いについても注意が必要です。
     
  3. 生成されたコンテンツの検証
    これは、RAGに限らず生成AI全般に言えます。RAGを使用して生成されたコンテンツは、データを参照しているためより正確にはなっていますが、必ず確認するようにしましょう。生成されたコンテンツが正確で適切な情報を提供しているかどうかを確認することで、誤った情報を拡散するリスクを軽減することができます。

RAGは、情報検索とテキスト生成を組み合わせた強力なツールであり、業務の効率化に大いに役立ちます。しかし、導入に際してはデータの品質やセキュリティに注意が必要です。

企業向け生成AIサービス「AIRealize」は、社内データを他所に預けることなくナレッジベースに登録したり、Google ドライブや Dropbox 等のクラウドストレージのフォルダ内にあるドキュメントを参照させるなど、RAG技術でビジネスのさまざまなニーズに対応する、安全性と利便性を兼ね備えたソリューションです。ぜひ、AIRealizeを活用して、業務効率化と精度向上を実現してください。

AIRealizeは一ヶ月の無料トライアルを提供しています。
ぜひ、業務に即した生成AIの活用を体験してみてください。


生成AIとは?から、企業向け生成AIサービス『AIRealize』を使っての企業データを活用した業務改革について、AIRealizeのデモ画面と合わせてご紹介するオンデマンド動画です。
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